たぶんネタだとは思うのですが、赤ちゃんがテスラのアップグレードを注文してしまったそうです。

仮にこの話が事実だとしても、スマホにロックもかけず、赤ちゃんが勝手に操作できる状態にしていた母親が悪いのであって、テスラが悪いのではありません。きっとこういうのがモンスターペアレントというやつになるのでしょうね。

世の中にはロックしない状態でスマホを持ち歩く人もある程度の割合でいるようですが、そんな恐ろしいことのできる神経が私にはまるで理解できないのですけど。

こういうのは要するに教科書的なきれいごとであって、現実認識としてはずれていますね。

デマや陰謀論にコロッと転ぶ人たちは〈真実は闇の力()によって隠されているから、明らかなデータとして出てくることはない〉という発想を基本にしているため、いくらきちんとしたデータに基づく丁寧な説明を受けても、まず納得しません。何せ、彼らにしてみれば〈きちんとしたデータ〉は信用できないのですから。

また、彼らは〈無知蒙昧な大衆が知らない真実を自分は知ってしまっている〉という歪んだエリート意識にとらわれています。いくら説諭されようとも〈自分は真実を知ってしまったために、闇の力()に操られた無知蒙昧な大衆によって弾圧されている〉という感覚がひたすら肥大するだけで、まず納得しません。

要するに、彼らとまともな対話を試みるのは無駄だということです。

この種のことについては、アメリカですでに、友人知人がQアノンにはまってしまったときはどうすればいいか、ということを心理学者だか社会学者だかがまとめていました。詳しくは忘れましたが要点としては、「いやぁ、大変な時代になっちまったね」とうなずきつつ、懐かしい昔話などに誘導するのがよい、とのことでした。

新型コロナウイルスの感染拡大が始まる前とあとで、私の生活様式における変化といったら、マスクをつけている時間が長くなったということと、前よりもまめに手を洗うようになったことと、海外旅行ができなくなったということくらいしかないので、正直なところいわゆる「コロナ疲れ」なるものがさっぱり分かりません。

ただ、世の中には、ヒャッホーと遊び回ることをたった2週間すら我慢できない猿が一定数おり、大多数の人々が感染予防対策を講じていても少数の猿どものせいでいつまでたってもコロナ禍が終わらないわけで、その点ではコロナ疲れというよりコロナ苛々を感じてはいます。

はっきりいって私はこの人が大嫌いなのだが、しかし今回の彼はとてもまともなことを言っている。新型コロナウイルスのワクチン接種についてである。

このワクチン接種に関して、私の元にも「接種を止めるように、特に10代の子どもたちへの接種は、絶対に阻止して欲しい」というたくさんのメールが届いています。その方たちと、できる限り連絡を取り、その根拠について聞いていますが、ほとんどすべて、ネットに書かれた不確かなワクチンに対する悪意に満ちた情報を根拠としています。

コロナ禍は、各人の情報リテラシーを問うものでもあるようだ。

この人も書いているように、ワクチンが不安なら自分が接種を受けなければいいだけのことである。しかし、その手の人々の一部は得てして、役所に電話をかけてワクチン接種進捗を妨害したりするので、非常にたちが悪い。

もちろん、大多数がワクチンを打ったほうが集団免疫を形成できるため、政府は接種を勧めているが、強制はしていない。不安なら打たなければいいだけだ。打たない人が2割程度なら集団免疫に影響しない。ところが、あの手の人々はワクチンを打たないことを全国民に強制しようとしてくるから困る。そう、「ほとんどすべて、ネットに書かれた不確かなワクチンに対する悪意に満ちた情報を根拠として」である。

情報リテラシーが問われるとはどういうことか、一例を挙げよう。先日私がたまたまSNSで見かけた件だ。

ざっくり簡単に言うと、〈ワクチンが不妊を引き起こすとの指摘がある。しかし、そのような影響は報告されていない〉とファイザー社のサイトに書いてあるのを、前半分だけを切り取って〈ファイザーがワクチンで不妊になることを認めた〉とSNSで吹聴している者たちがいる、ということである。切り取りは築地や一ツ橋の伝統文芸だが、SNSにも同種の者がウジャウジャいるので、十分に注意しなければならない。

こういうのは、まるっきりデマであるにもかかわらず、一応はファイザー社のサイトの記述を引っ張ってきて切り取ったものであるため、変に信憑性があるように錯覚してしまいがちというところが曲者だ。きょうび新聞やテレビの言うことすらまともに信用できないのだから、SNSなんぞで流れてくる話をきちんとした裏取りもせずに鵜呑みにするのは危険なことこの上ない。