2国間問題ではなくなった
中共軍による自衛隊機へのレーダー照射の事案は、どうも直前に現場で訓練開始の連絡はあったようですね。しかし、さんざん諸方面からツッコミが入っている通りで、直前に「今から訓練を開始する」とだけ連絡するのは、事前の通告とはいいません。事前の通告とは、一般の航空機や船舶が間違って当該空域・海域に近づいて事故ったりしないよう、訓練規模などをあらかじめNOTAMなどで詳しく知らせることを言います。直前になって「今から飛びますよ」と伝えてこられても「ああ、そうですか。で?」としか言いようがないわけで。
それにしても、なぜわざわざあんなはっきり捏造と分かる捏造証拠を出してきたのかがいまだに謎です。英語の訛りのことに加えて、ミリオタ方面が言うには用語がおかしかったりで、仕事が不真面目すぎます。本物のデータを出しにくい事情があるのか、あるいは軍から漏れ聞いた話をもとに国営報道機関がテキトーにやっつけで再現データをこさえただけなのか。小泉防衛大臣も「馬鹿らしくてコメントしてられっか」(意訳)と言っていましたしね。まあ、あんなのはどうせ中共国内向けにやっているだけなのでしょうけど。
さて、事前通告があったかなかったかというのはそもそも枝葉の話で、仮に事前通告があったとしてもレーダー照射なんてことをしていいわけがありません。中共が素直にごめんなさいすれば済む話が、いつまでもウダウダ言っているせいで、もはや2国間問題ではなく国際問題になっていますよ。オーストラリア、アメリカに続いて、NATOも巻き込みました。
12月10日、小泉防衛大臣は、ルッテNATO事務総長とTV会談を行い、6日の中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射事案及び9日の中露爆撃機の共同飛行について説明しました。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分です。戦略的に重要なNATOとの協力を一層進めていきます💪 pic.twitter.com/n5ayBQJrGS
— 防衛省・自衛隊 (@ModJapan_jp) December 10, 2025
中共の王毅外交部長がせっせと告げ口外交をしまくっていますが、どこへ行っても全然うまくいっていないどころか逆に怒られたりしていますし、もはや中共の味方をしてくれるのはロシアと北朝鮮だけなのでは。