かつて韓国がTHAADを配備した時に、北京がキレて中国人の韓国旅行を止め、韓国の観光業を干上がらせるという経済制裁をしたことがありました。たぶんあれと同じ手を日本にも使えると踏んだのでしょうが、見込み違いですね。

訪日外国人観光客に占める中共からの割合は3分の1程度ですから、これはちょうどいいオーバーツーリズム解消策になると思います。築地の場外の混雑が3分の2に減るのです。京都駅前のタクシー待ち行列が3分の2に減るのです。日本の観光業にとっては、一部でかゆいことはあっても痛くはないでしょう。痛手をこうむるのは、中国人客を相手にしている中国人の白タクや違法民泊だと思います。

問題はむしろ、多くの中国人がこの勧告を気にも留めないで日本に来続けている点ではないかと。人民よ、中共政府への忠誠心が足りないぞ(笑)

まあ、中共が言葉では激しく口汚くいろいろ罵ってきてはいますけど、日本渡航を禁止ではなく自粛勧告ぐらいしかできないところ、今のあちらのいろいろな国内事情なんかもあるようで。今回の騒ぎは中共内部の権力闘争が絡んでいるなんていう説もありますし。

そうそう、例の中共の駐大阪総領事について、ペルソナ・ノン・グラータを発動すべきだと先日私は書きましたが、むしろあいつはあのまま泳がせておいたほうが使えるという話もありまして、それもそうだなと思っています。ああいう言動がなされるたびに「中共の外交官がこんなことをしているぞぉ」と世界に広める格好のネタになりますしね。すでに世界から顰蹙を買っていますから、もっと励んでもらいたいところです。

それと、近頃の若えもんはあまりよく知らないかもしれませんが、昔、尖閣諸島中国漁船衝突事件というのがありましてね。あの時も中共がレアアース輸出規制という経済制裁じみたことをしかけてきたのですが、時のアホ民主党政権がビビって変なふうに引いてしまったものだから、かえって落とし所が見えなくなり問題がこじれて長引いてしまいました。中共を警戒するアジア諸国にも示しがつかないというみっともないことに。もちろん今の政権はそんなことはしないでしょうが、いかんせん例によってなぜか北京寄りのことを言って世論を分断し足を引っ張るアレなのが少なくないので、なかなか面倒です。