安倍首相は5日、新型コロナウイルスの感染者急増を受けて緊急事態宣言に踏み切る意向を固め、政府は準備に着手した。改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づくもので、対象は東京都を含む首都圏などを検討している。首相は宣言を出す方針を6日にも表明し、早ければ7日に宣言する。

緊急事態宣言の準備に昨日着手し、宣言方針を今日にも表明、早くて明日に宣言を出す、などというあまり緊急性を感じさせない緊急事態宣言が現実味を帯びてきました。

諸外国の例からみて緊急事態宣言といえば、政権がスパッと即刻出すものという印象があったのですが、日本の場合は何日もかけてタラタラとやるわけです。これは別に政権が無能だからではなく、本当に緊急の緊急事態宣言を出せるようになっていない法制度のためです。

政府が本当に緊急の緊急事態宣言を出せない仕組みになってしまっているのは、例えばこんなことを言って邪魔する人たちがたくさんいたからです:

非常時に対応する仕組みを、平時の論理で考えるから、こういうトンチンカンなことになります。いわゆる平和ボケというのは戦争関係だけの感覚ではないのですよ。

さて、ゆるゆると準備されている緊急事態宣言が明日にも出されるような雰囲気になってきましたが、実際のところ、これで何かが大きく変わるのでもなさそうなのですよね。宣言が出されることによって、政府は外出自粛を要請したりできるようになるのですが、これはすでに都道府県レベルで行われています。ホテルなどを患者収容施設として提供することも要請できるようになりますが、これもすでにアパホテルなどが手を挙げています。なお、インフラや物流に大きな制限がかかるわけではないので、買いだめ馬鹿が発生しない限り日常的な買い物にも差し支えはありません。

つまり、改めて緊急事態宣言を出すことによって期待できるのは、国民への心理的効果ぐらいなのですよね。そう考えた場合、宣言を出すタイミングとして今というのは果たして適切なのでしょうか。

首都圏で今みんながせっせと外出自粛などをしていることによる効果は、今月中旬から下旬に出てくると思います。「東京都で新規に確認された感染者数が減少傾向」みたいな報道がその頃出てくることになるのです。そこでみんなの気が緩んだところへやって来るのが、そう、ゴールデンウィークというやつですよ。

ああ、3月の3連休のアレがまた──。

ということですので、緊急事態宣言は今月下旬に出したほうがよくないですかね。ゴールデンウィークに入る前の給料日でもって金曜日の24日に宣言を出して、国民の心理を引き締めるのがいいのではないでしょうか。

まあ、居酒屋政談をやっていても仕方ありません。せっせと手洗い励行でいきましょう。