伊藤計劃原作の映画『屍者の帝国』『ハーモニー』がフジテレビで放送されます。

もっとも、文字で読まないと分かりにくい世界観なので、映画を見る前に原作を読んでおいたほうがいいです。

「井伊直虎」Google画像検索結果

ゲームはやらないので全然知らなかったのですが、「井伊直虎」を画像検索すると何じゃこりゃな状態でして。

実際のところ井伊直虎の肖像として伝わるものはなさそうなため、従って想像で好きなように描きたい放題となるわけですが、それにしてもちょっと──。

[いわゆる慰安婦問題に関する日韓交渉において]10億円の拠出を韓国が要求したのか、日本が提案したのかを問う質問については、[韓国外交部の尹長官は]「交渉では、拠出金が必要というのがわれわれの立場だった。金が出てこそ(日本)政府が責任を認め、謝罪したことになる」として、「私が要求した」と答弁した。

これは大事なポイントですから、みなさんよく覚えておいてください。

日本側から「10億円出してやるからこれで終わりにしろよな。蒸し返すんじゃねえぞ」と言ったのではありません。韓国側から「10億円出せば謝罪したのと同じことにしてやる」と要求してきて、日本側がそれに応じたのです。かくして「最終的かつ不可逆的」な解決合意に至ったわけです。韓国外交部長官が公式にそう発言しているのです。

合意にのっとって日本は約束を守りすでに10億円出しているのですから、韓国は日本公館前からあの目障りな像をさっさと撤去しなければなりません。ただそれだけのことです。

また知らぬ男がそばに見をるらむ雪夜の閨に灯を消すさまを

またしらぬをとこがそばにみをるらむゆきよのねやにひをけすさまを

David Foster, “Who's Gonna Love You Tonight”

テクスト: 服部まゆみ『この闇と光』 東京、KADOKAWA、2014年。初刊は角川書店、1998年。

〔2017年1月12日(木)読了〕

※注意: 本記事はネタバレを含みます。

レイア王女は失脚した王とともに、かつて「冬の離宮」であった森の奥の別荘に軟禁されている。幼くして失明したレイアのために、父王は音楽を聴かせ、物語や絵画を語り、文字を教える。目が見えず行動範囲も極めて限られていながら、しかしレイアはあらゆる美しいものに囲まれて幸せに暮らしていたのだった。

レイアが13歳の時のある朝、突然、世話係の女ダフネによって別荘の外へ連れ出されることになる。

すぐに「おとうさまは?」と聞いてみる。

「お出かけになられたわ。暴動が起きたのよ」とダフネは言った。「さあ、早く、着替えなさい。時間がないの」

[152頁]

物心ついてから初めて“外の世界”へ出ることになった盲目の王女を待ち受けていたものとは──。

1人称語りの主人公を盲目に設定することによる、一種の叙述トリック作品といえる。

どうも私の性格がひねくれているせいか、レイアも王も日本人であり軟禁場所が現代の日本国内であることは早い段階で感づいてしまった。もちろん種明かしをされるまで分からなかった事柄のほうが多いが、それらは種明かしをされてもなお納得しかねて消化不良というのが正直なところだ。

トリックの基本的なアイディア自体はとてもおもしろいのに、もったいない。決して駄目な小説だと言うつもりはない。標題にもある「影と光」の描写は、それこそ読者を恍惚とさせるに足る見事なものがある。ただ、ミステリーとしての出来はよろしくない。だいたい犯人の犯行動機が意味不明である。また、文章の作法としても「……」を多用しすぎる点などはあまり感心しない。

まあ、人に勧めてもいい作品ではあるけれども。