結論から言うと、福島では放射線被曝そのものを原因とした健康被害は起こりませんでした。住民が実際に受けた被曝量は内部・外部ともに、世界の一般的な地域と比べても「高くない」と言える程度に留まったことが、様々な実測データで明らかになったのです。

もちろん、これはあくまでも結果論であって不幸中の幸いにすぎません。一方、この事実は2014年からUNSCEAR(国連科学委員会)が複数回出してきた報告書や白書などをはじめ、多数の科学的根拠から裏付けされています。

この国連科学委員会の報告書の中では、日本のさまざまな報道機関が繰り返しほのめかしてきた「原発事故を原因とする甲状腺がんの多発」についても明確に否定されています。あれだけ大きく何度も報道されて「議論」を巻き起こした問題に対して、科学界の結論ともいうべき国際的なエビデンスが示されたのです。

ところが、昨年2017年秋に公表された三菱総合研究所の調査によると、「福島では被曝によって健康被害が起こる」と考えている人の割合は、約50%にもなりました。「被曝は次世代以降の人にまで影響する」と考える人の割合もほぼ変わらなかったという結果が出ています。

東日本大震災から得た災害対策の教訓は様々であるが、主要なものの一つは、カツドーカは嘘つきだから絶対に信用してはいけないということであろう。

カツドーカは〈もっともらしい嘘〉をつくのがうまい。そして〈もっともらしい嘘〉こそが、燎原の火のごとく広まりやすく鎮火が困難なデマなのだ。

例えば、大地震が起きたときに「海底で眠っていたゴジラが目を覚まして上陸した」などと言っても簡単に広まったりはしないが、「動物園のライオンが逃げ出して街をうろついている」などという話を合成写真とともに放出したりすれば、あっという間に広まる。

さて、7年前の大地震の際、私のもとに最初に届いたデマはこれだった:

「友達のお父さんがコスモ石油に勤めていて教えてもらった」などというこの〈もっともらしい嘘〉は、大災害時の民心の不安に付け入ってあっという間に広まった。出元を確認すれば簡単にデマと分かるたぐいのものなのだが。

そして、これに続いたのが、カツドーカたちによるホーシャノーがうんたらかんたらという膨大な量のデマだ。

いわく「1カ月後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。1カ月後たっても何も起きなかった。

いわく「3カ月後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。3カ月後たっても何も起きなかった。

いわく「半年後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。半年たっても何も起きなかった。

いわく「1年後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。1年たっても何も起きなかった。

いわく「2年後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。2年たっても何も起きなかった。

いわく「3年後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。3年たっても何も起きなかった。

いわく「5年後には被曝でたおれる人が大勢出る」─。5年たっても何も起きなかった。

そして7年がたった。

カツドーカたちは当初から、いわゆる予防原則が大事なのだと〈もっともらしい嘘〉をついていた。いわく「念のため用心するに越したことはない。何も起きなかったら、その時は安堵すればいいだけのことだ」と。しかし、何も起きなくても彼らが「安堵」を言うことはなかった。彼らはただひたすら「n年後には被曝でたおれる人が大勢出る」を無期限更新していくだけである。

あるいは「本当は被曝でたおれる人が大勢出ているのだが、政府が隠蔽している」というような〈もっともらしい嘘〉をつく。自分たちの言っていたことが嘘だというのが明白になってしまうとまずいものだから、彼らは必死に嘘を嘘で塗り固めているのである。必死すぎて哀れですらある。

某サイトより

驚くべきことにというか、呆れるべきことにというか、7年たった今もなお、そうした〈もっともらしい嘘〉をカツドーカたちは相変わらず続けている。7年もの歳月を経てなお、カツドーカたちやその信奉者たちは一ミリも成長していないのだ。

最後に、私が昨年書いたことをもう一度繰り返して述べておきたい。

原発事故から6年がたった。6年もたてば、小学校6年生も高校3年生である。ただの掛け算や割り算しかできなかった子が、微分・積分の問題を解くようになり、大学入試を受けているのである。それほどの年月が過ぎる間に何ひとつ学んでこなかったのだとすれば、それは学ばなかった者自身の非だ。

原発事故から6年がたった。嘘つきのカツドーカたちや彼らを信奉する機能的非識字者たちが、懇切丁寧な解説や対話という福利にあずかることのできた時代は、とっくに終わっている。6年という十分すぎる猶予期間があったのだ。「本当は東北で、東日本で、ホーシャノーでたおれる人が大勢出ているのだが、実態を政府が隠蔽している」などという使い古されたデマをなお吹聴する者が存在するのなら、彼らに対する寛容を私は打ち切る。もはや容赦しない。

そして今、原発事故から7年がたった。7年もたてば、小学校6年生も大学1年生である。