ロシアがNATOに揺さぶりをかけるべく、まずはエストニア側の国境の町ナルバ(ロシア系住民が圧倒的に多い)にちょっかいを出すというシナリオ(その筋では「ナルバ・シナリオ」と呼ばれる有名な想定だそうで)が、最近どうも現実になりそうな嫌な空気があの辺にあるとのことで、ヨーロッパ諸国がヒリついているのを、日本の報道媒体がまるで記事にしない、という話を安全保障畑から聞き及びました。ザッと検索してみましたが、確かに日本ではほぼニュースになっていません。

どういう話かというと、例えばこういうの──

ロシアがウクライナ東部にやっていることのもっと小規模な行動、軍事行動ともいえない程度のちょっかいを、エストニア東部にやったらどうなるか、果たしてNATOの集団的自衛権は発動されるのか、というのが試されます。恐らくイギリスやフランスが乗り気になる一方、ドイツやスペイン、ポルトガルなどは腰が引けて、NATOの分断が生じるおそれがあるわけです。ついでに、アメリカのトランプ大統領が何を言いだすか知れたものではありません。

日本にたとえて言うと、中共が、尖閣諸島を乗っ取ったら日米安保が発動するかどうかを試そうとしている、という感じでしょうかね。実際、中共はその前段階のような形で年がら年じゅうあの辺の領海を侵しに来ているわけで。