利用したつもりが
このような日本の国会の生々しい「総理追及映像」を、数億人の中国人が見ると言われるCCTVのメインニュースで報じたのである。
─(略)─こういったニュース映像を、中国人はどう受け取っているのか? ある親しい中国人に聞いたら、意外な答えが返ってきた。
「日本という国は、あれだけ国会やテレビカメラの前で、多くの人が正々堂々と、最高権力者を批判できる社会なんだと驚愕している。自由な民主国家って羨ましいなあって、皆陰で言ってるよ」
[「続く中国の日本批判、国営TVも日本国内の「高市批判」の声を放送、それを見た中国人が唖然「日本とはこんなにも…」」(p.3/3) << 「JBpress」]
これ、昔、北朝鮮が似たようなことをやらかしましたよね。韓国の光州事件などの抗議デモの映像を、北朝鮮のテレビが〈圧政に苦しむ南朝鮮の人民たちが蜂起する革命前夜〉の様子としてせっせと放映したところ、韓国の立派な街並みや学生たちの小ぎれいな身なりが北の人々の知るところになってしまったという喜劇です。当局は慌てて背景にぼかしを入れたりしたそうですけど、もう後のお祭りひなまつり。
もっとも、当時の北朝鮮(今も基本的に変わらないと思いますが)でテレビを見られる層は一部に限られていたため、影響としてはさほど大きくなかったと思いますけど、今の中共で日本の国会の映像をガンガン流したらどうなるのかといったら──。