新型コロナウイルスという未知の脅威、未曾有の国難に当たり、決して満点とはいえないにせよ及第点の対応をとり、日本の状況を諸外国と比べてもかなり良好に保つことに成功していた安倍内閣を、野党やメディアは新型コロナ対策が大失敗だとかなんとか言ってボロクソに叩いていた。

ワクチン接種を希望する国民すべてにワクチンが行き渡るには少なくとも2、3年はかかるだろうと思われていたのに、ブースターまで含めて1年でほぼやり遂げ、日本の接種率を世界上位に引っ張り上げた菅[すが]内閣を、野党やメディアは新型コロナ対策が大失敗だとかなんとか言ってボロクソに叩いていた。

今、国内はいわゆる第7波に見舞われており、1日に確認される新規感染者数が23万人を超えるという、これまでと比べてすさまじい状態になっている。ちなみに、安倍・菅内閣時代の1日当たり感染者数の最高値は、東京五輪が閉幕したのちの2021年8月20日に記録した25,975人であるから、23万人超という現況は文字通り桁違いなのである。しかし、野党やメディアが岸田内閣の新型コロナ対策は大失敗とかなんとか言ってボロクソに叩いている様子はない。アリバイ作り程度にちょっとなじっているだけだ。

もはや明らかである。野党やメディアは、権力の監視という機能を果たしているのではない。彼らの働きは、国益を損わせ、かつ、国民の生命と財産を守ることを妨害するものでしかない。これまで何度も言ってきたことだが、彼らは日本国と日本国民の敵である。

私は別に、安倍・菅内閣を叩きまくった以上の勢いで岸田内閣も叩きまくれなどと言いたいのではない。その逆だ。なぜ新型コロナ対策が良くできていた安倍・菅内閣をあんなに攻撃していたのか、ということである。当時、政権批判というセーギに熱狂していた人々は、しっかり胸に手を当てて自分のあまりにも愚かな姿を見つめ直したらどうか。さもなければ、これからもただ同じ過ちを繰り返すだけだろう。もっとも、国家と国民の敵である連中にとっては、過ちというよりむしろ意図したところであって、ちっとも自省することではないのかもしれないが。