兵士の士気がやたらに低く、密集して来るものだから狙われやすく、縦一列の陣形なので先頭の砲しか使えない状態で、待ち伏せ攻撃でボコボコにされるとか、どこかで聞いたことのある話だと思ってよくよく考えてみたら、日露戦争の時のバルチック艦隊でした。

というわけで、100年前と同じ調子のグダグダっぷりを今まさにウクライナで呈しているロシア軍ですけれども、西側の軍事研究家たちも「俺の思ってたロシア軍と違う」とがっかりしているとかいないとかで、不謹慎ながら笑ってしまいそうな話があちこちで聞かれます。ロシア軍の通信機器がデジタルではなくアナログであるため暗号化されず、通信内容がウクライナ軍(というかNATOの助っ人)に傍受されまくってダダ漏れとか、妨害電波を食らって通信できなくなると携帯電話で連絡を取り始めるため基地局情報から位置を特定されて攻撃されるとか、夜の寒さが厳しいので暖をとろうと戦車のエンジンをかけているとサーモグラフィーで位置を特定されて攻撃されるとか、もうとにかくひどすぎます。

こんなロシア軍に誰がした、という感じですけれども、現場がグダグダというか上層部もアホばかりなのではないかと思わされたのが、これ──

ロシア側の媒体で公開された軍の広報動画を、アメリカの軍事研究家が拾ってTwitterに上げたものです。ウクライナ南東部、ベルジャンシクに停泊中のロシア軍大型揚陸艦「オルスク」とその周辺作業の様子がしっかり写っており、ロシア軍が自らこんなふうに軍事機密を垂れ流したのでは、スパイの仕事もなくなって商売あがったりです。

その結果どうなったのかというと、こうなったそうです──

これでとりあえずオデッサ上陸作戦は不可能になりました。ロシア軍はさっさと全面撤退したほうがいいでしょう。現場は全然やる気がないみたいですし、どうせ補給も2週間ともたないそうですし、このままでは戦死する前に凍死か餓死か投降です。

ただ、目下懸念されるのは、ロシアは負けそうになると化学兵器を使いだすという悪い癖が──。