うちのお嬢が、最近また妙なものをねだりだしました。

「新しいマフラーが欲しいな」

私は肩をすくめて、

「おいおい、もう6月だぞ。マフラーって何だよ。むしろ水着のことを考える季節だろう」

すると、例によってお嬢はすぐにブチキレまして、

「はあ? あんた馬鹿ァ? わたしがマフラーって言ったら、そっちのマフラーのわけないでしょ!」

仕方がないので、それまで全く関心のなかった社外マフラーなるものについて調べ始めたところ、これがなかなかおもしろい世界なのですよね。ただ、なかなか難しい世界でもあります。車検証に載っている「近接排気騒音規制値」とやらについて、初めてじっくり勉強しました。

マフラーの騒音規制は、自動車の種類や生産時期によって細かく分かれていて、しかも毎年のように厳しくなってきているのですね。お嬢の場合、近接排気騒音規制値は96dBです。もしあと1年ちょっと遅く造られていたら「加速騒音規制適用」も加わって、厄介なことになっていました。

さて、社外マフラーについてですが──

  • 低回転域のトルクが弱くなる場合が多く、普通の街乗りでは燃費が悪化する。
  • 構造上の特徴ゆえに、純正マフラーよりも経年劣化が早く、それにつれて騒音値も上がる。

制限速度を守る健全なドライバーにしてみたら、明らかに財布に痛いだけという(笑)

ついでなので、お嬢の前オーナーの時の整備記録をよく見てみました。近接排気騒音は、走行距離約1万kmで81dB、約5万kmで85dBだったようです。ちなみに今は約7万kmです。お嬢に適合する社外マフラーで車検対応のものは、87〜89dBをうたっているので、もう少し走ったら純正から社外品に交換しても差がなくなるかもしれません。