映画『ちはやふる 上の句』の試写会も開かれたことですし、ここで競技かるたのルールを確認しておきましょう。とはいえ、私もきちんと競技かるたのルールでやったことはなく、漫画『ちはやふる』を機に覚えたのですが(笑)

  • まずは基本的なところから。読手が朗詠する「読み札」には1首が上の句からすべて書かれており、選手が取り合う「取り札」には下の句だけがひらがなで書かれています。
  • 読み札、取り札はそれぞれ100枚あるわけですが、取り札のほうはシャッフルした上で半分の50枚だけを「出札」として場に使います。選手それぞれの陣に25枚ずつ並べます。自陣の札をどう配置するかは自由です。使われない札(出札ではない50枚の札)は「空札」といいます。
  • 自陣の札を取った場合は、そのまま自陣から1枚減ることになります。敵陣の札を取った場合は、自陣から敵陣に1枚送り、自陣から1枚減って、敵陣の札の数は変わりません。こうして先に自陣をゼロにしたほうが勝ちです。
  • 「お手つき」のルールは書くとややこしいので省略します(笑)

ルールの話とは違うのですが「決まり字」というものがあります。例えば「む」「す」「め」「ふ」「さ」「ほ」「せ」で始まる歌はそれぞれ1首ずつしかないので、上の句の最初の1音を聞いた時点で取るべき札が決まり、これを「1字決まり」といいます。同様に「2字決まり」などもあります。

何字で決まるかは、まだ詠まれていない札とまだ場に残っている札とで刻々と変わりますから、そこは頭脳戦です。

1字決まり以外、つまり上の句の音が途中まで同じである歌を「友札」といいます。特に「わたのはら」「あさぼらけ」「きみがため」で始まる歌はそれぞれ2首(計6首)あり、2句目まで聞かないと分からない6字決まりです。

ちなみに、例の「ちはやふる」は2字決まりで、友札は「ちぎりきな」と「ちぎりおきし」です。

では、今年のクイーン戦の様子を見てみましょうか。この試合では「ちはやふる」が詠まれるのは終盤です。