近ごろの若い人たちは知らないことだろうし、また、記憶力の悪い似非リベラル・似非左派たちが忘れていることであろうが、かつて「北朝鮮拉致疑惑」と口にしただけで右翼だの軍国主義者だの差別者だのとレッテルを貼られた時代があった。レッテルを貼った側の人たちは、拉致疑惑などというのは日本政府による捏造であり存在しないものだと言い張っていた。

その人たちが、横田滋氏の訃報に際して、拉致問題を解決できていない安倍首相をなじっている。彼らには本当に恥というものがないようだ。何でも政局に利用することしか考えないから、ついにそんな人としておかしい振る舞いを平然とするようになってしまった。

近ごろの若い人たちは知らないことだろうし、また、記憶力の悪い似非リベラル・似非左派たちが忘れていることであろうが、かつてマスメディアは拉致疑惑のことをあまり報道していなかったものの、巷では夜の海辺(特に日本海側)は気をつけろということが前からよく言われていた。何せ内陸の埼玉で育った子供時分の私ですら聞いていたことだ。

近ごろの若い人たちは知らないことだろうし、また、記憶力の悪い似非リベラル・似非左派たちが忘れていることであろうが、2002年に当時の小泉首相の訪朝を経て、報道などでの「拉致疑惑」の呼称は「拉致問題」に変わった。小泉氏の訪朝に随行していたのが、当時の官房副長官だった安倍氏である。

近ごろの若い人たちは知らないことだろうし、また、記憶力の悪い似非リベラル・似非左派たちが忘れていることであろうが、小泉訪朝で拉致問題が明らかになったのちもしばらく、いわゆる拉致疑惑は日本政府による捏造であるとする論文を、某野党が公式サイトに掲載し続けていた。

かつて「北朝鮮拉致疑惑」と口にした者に対し右翼だの軍国主義者だの差別者だのとレッテルを貼り、いわゆる拉致疑惑など存在しないと言い張っていた側の人々が、今すべきは、政府の責任を問うてなじるような茶番劇ではないということぐらい、まともな人間なら誰でも分かるだろう。