昨12日は、日本航空123便墜落事故から34年目の日であった。私の高校の恩師が妻子とともに御巣鷹山で亡くなっているので、毎年この日には静かに偲んでいる。

12日の夕方に、ジャンボが行方不明という報をテレビで聞いて、驚いたのを覚えている。その夜は詳細が分からないままに過ぎ、翌13日の朝起きると、山で煙を上げる飛行機の残骸の映像がテレビに映っていた。夏休みでこれといってすることもないので何となくテレビで特番を見続けていたら、やがて生存者を確認という知らせが入った。たまたま見ていたチャンネルがフジテレビだったのだが、テレビ局の中で唯一現地に中継機材を持ち込んで生存者救出の様子をライブで伝えたのが、フジだった。そのまま正午になり「笑っていいとも!」の冒頭、タモリが「生存者がいた」と言うと、スタジオの観覧客たちから拍手が起きた。「笑っていいとも!」はそうして通常通りに始まりはしたが、結局番組の時間の大半を報道からの放送に費やした。

それにしても腹立たしいのが陰謀論である。日航機は自衛隊に撃墜されただの、中性子爆弾がどうだの。そういうくだらない話はとっくに絶えたものかと思っていたら、いまだに「米軍横田基地が日航機の緊急着陸を拒否した」などというデマが出回っていることを昨日知り、唖然とした。

横田基地が態勢を整えて日航機救援を最優先にし、必死に日航機に呼びかけていたことは、いくつもの記録に残っている。くだらないデマをまいて悦に浸っている暇があったら、一度くらいボイスレコーダーを聴いてみてもらいたい。

この動画では6分0秒あたりから横田基地の最初の呼びかけが始まる。

ボイスレコーダーは本来非公開のものであるが、ある時期に音声テープが報道にリークされた。恐らくは事故調の関係者がある種の危機感を覚えてリークしたのだろうと思われる。その判断は正しかった。