何かというとすぐに「五輪をボイコットせよ」などと言うのは、私は本来好きではない。やはりスポーツと政治は切り離すのが原則であるし、五輪はその規定においても政治利用されるべきものではないからだ。しかし、平昌冬季五輪に関しては、はっきり日本はボイコットすべきだと言わざるを得ない。なぜなら、韓国側が政治利用してきたからである。それも極めて姑息かつ陰湿なやり方で。

菅義偉官房長官は27日午前の記者会見で、韓国の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の公式ホームページ(HP)にある世界地図に日本列島の記載がないとして、韓国側に是正を申し入れたことを明らかにした。

当該ウェブページの地図画像は今日修正されたが、日本が欠落した地図を載せた状態はキャプチャが保存されている。

問題の地図を見てみるに、たまたまうっかり何かの事故で地図から日本が欠けてしまったというたぐいのものとは思えない。意図的に日本を消去したことは一目瞭然である。

騒ぎになったのは今朝のことであるが、夜になっても韓国側から一切何の釈明もなされていない。地図を直したのだから済むというものではない。例えば、もし仮にこれがある一人のスタッフによる悪質ないたずらであったのなら、韓国側は“犯人”を何らかの形で処分した上で、日本側に対して遺憾の意を伝えるなど、常識的に当然やるべきことというのがある。少なくとも、調査中であるというくらいのコメントは出すべきだ。ところが、韓国側は全くそういうことをする気配がない。

日本が平昌冬季五輪をボイコットするのに、これ以上の理由は必要あるまい。もっとも、どのみちまともに開催できそうにないと前々からささやかれている大会だから、日本がボイコットするまでもなく勝手に自壊してくれそうな気もするが。