昔、外国人が増えて近所にエスニックな店とかが増えたら楽しいなぁ、と呑気なことを考えていた頃、友人から言われてハッとした一言があります。ちなみにその友人は排外的な思想みたいなものなど持っていません。

「例えば成人人口が1000人の村に、ナントカ国から帰化した成人が501人転入してきたら、ナントカ人は合法的にその村を乗っ取ることができる。帰化しないで501人としても、社会的に乗っ取ることができる」─。

つまり、移民を受け入れることに肯定的な人というのは、あくまでも自分は圧倒的多数派に属する立場で、あくまでも対象が圧倒的少数派であることが前提になっているわけです。

1000人の村に501人はもちろん極端な例ですが、ただ、許容し得る比率はどの程度か、移民に「総量規制」が必要ではないのか、という議論は出てきて当然です。

ヨーロッパの現状がいかなるものであるかは、よく知っておいたほうがいいでしょう。なお、こういうときに、もとから移民で成り立っているような国の例を持ち出すのは意味がありません。