衣食足りて礼節を忘る
備蓄米を放出しろ放出しろと喚いていた人たちが、いざ備蓄米が放出されるとなると、家畜の餌の古古古米なんかを国民に食わせるのかと喚き始めています。
もううんざりですよ、そういう居酒屋談義。備蓄米に新米並みの品質を要求する人たちって、頭がアルコールかクスリ漬けになっているとしか思えませんね。
あのね、だいたい、ふだんから一日三食が有名銘柄の米という食生活だったわけでもなかった庶民のくせに、何でにわかに新米と古米、古古米、古古古米の味の違いを熱く語り始めたりするのですか。それこそ君たちの大好きな卵かけご飯とかいう下品な食べ方にすれば、味なんて簡単にごまかしが利くでしょう。
食糧安保のことなど無視して外米を多く入れろと喚いている人なんかもいますけど、どうせ外米が増えたら増えたで、食の安全がどうのこうのとかやっぱり食糧安保がとか喚きだすのでしょう。もう考えなくても簡単に予想がつきます。
ちなみに私は外米のミニマムアクセスを暫定的に増やすことには反対しません。どうも分かっていない人も多いみたいですけど、外食チェーンやコンビニ弁当の米なんてかなり外米が混じっていますよ。
そうそう、外米といえば、1993年のいわゆる「平成の米騒動」では、国産米が足りないからとタイ政府に要望してタイ米を大量に緊急輸入したものの、日本人がまずいと言って買わなかったため、そのまま廃棄処分されたりしましたね。タイに失礼ですし、あの時はタイで米価が高騰してしまって、私は本当に申し訳ない気持ちでした。
衣食足りて礼節を忘れてしまった奴が多すぎます。ひと粒の米のありがたみは、新米も古米も、国産米も外米も違わないはずです。いつでもどんなときでも国産の新米が安く食えて当たり前というその根性を何とかしたほうがいいです。