今日で事件発生からちょうど1年になるとのことです。

ほとんど場当たり的に事件を起こして、持つものも持たず逃走しているこんな容疑者を、警察はなぜさっさと捕まえられずにいるのかと不思議に思っていたのですが、交通課がやっているからという話を聞いて変に納得してしまいました。

この事件について詳しく報道で聞いたことのある人なら分かると思いますが、これはひき逃げといっても実質的には〈自動車を凶器にした殺傷事件〉というべきものです。殺傷事件であれば捜査一課が動き、捜査本部が立ち上げられ、ただちに現場周辺広域の防犯カメラのデータを押さえるとともに、大量の人員を投入して捜査を始めるものです。ところが本件の場合、当初はあくまでもひき逃げ事件とみなされたので普通に交通課の仕事となりました。のちに被害者2人のうち一命を取り留めたほうの人の証言によって、事件の性質が分かってきたのですが、そこで捜査一課との協働はなされなかったようです。なお、防犯カメラのデータなんて長くてもせいぜい1週間か10日ぐらいしか保存されませんので、とっととやらないと押さえられるものも押さえられなくなります。

交通課は、ひき逃げ事件について遺留物等から犯行車両を特定し容疑者を挙げることにかけては専門ですが、逃走している凶悪犯罪者の足取りを追うノウハウは持ち合わせていませんし、そのための人員もそろえていません。本件に関しては聞き込み捜査もろくに行われていなかったとのことです。

こうなると、〈殺人を犯すときは盗難車でひき逃げのかたちにすれば捕まらない〉ということになってしまい、変な闇稼業が横行しかねないのでかなりまずいです。