安倍元首相の暗殺を「世直し」と評した都立大教授がいまして、数カ月後に彼自らが暴漢に襲われるという笑えない喜劇がありました。自分が襲われたのも「世直し」なのかと問われた彼が「安倍へのテロは良いテロ、私へのテロは悪いテロ」(趣意)などと言いきるものだから、すっかり失笑を買いつつ現在に至っています。

かくしてテロを肯定する愚か者どもの声が、昨日の岸田首相襲撃を誘発したといっても決して過言ではないでしょう。今さら言うまでもなく、テロは許されるものではありません。

民主制国家における〈世直し〉は、必ず民主的な手続きを経て行われるべきものであり、これからそれること(特に暴力的手段への訴え)を言ったりそれを実行したりするのは、民主制の否定にほかなりません。まさしく民主制の敵であり、民主国家とその国民の敵です。渋谷で警察官を殺害した連中や、テルアビブで銃を乱射した連中と、全く同類です。

よく観察しておきましょう。