モリカケ問題とかいう何が問題なのか分からない問題の騒ぎがようやく静まってきていると思ったら、今度は小西文書とかいうこれまた訳のわからないネタでの騒ぎが起きてきましたが、さすがにあまりにもくだらなくてすでに下火になりつつあるようですね。そもそも持ち出してきたのが立憲民主党のあの小西参院議員という時点で、ガセネタもしくはそれに類するものであろうことはほぼ確定的だと思わざるを得ないものでして、とはいえ万が一ということもありますからしばらく見物していましたけれども、結局は永田メール事件以来のガセネタにすぎなかったという、大山鳴動してねずみ一匹すら出てこないという結果になりそうです。

大手報道媒体(特にテレビ)や似非リベどもにとっては、憎たらしい高市経済安保相(元・総務相)を叩ける格好のネタなので、小西議員のほうに乗って祭りを始めたようですが、そもそものネタが事実上ガセですから盛り上がりは続きません。報道の煽りから一歩引いて事実の材料を吟味すれば、誰もこんなネタには引っかからないでしょう。

  • 「総務省の極秘文書を入手した」という小西議員の言いぶんがそもそもスパイ映画か何かの見すぎ。事実だとすれば総務官僚の何人かの首が飛ぶ。
  • 小西文書は総務省内に何らかの形で存在していたようなので「行政文書」ではあるが、作成者不明、作成日不明、他の情報に照らして明らかに不正確な内容が含まれる、内容を確認すべき人の目を通っていない(大臣の発言等が書かれている文書なのに、回す対象の人物の中に大臣周辺が含まれていない)、挙げ句の果てには管理簿に記載がない(これは最も重要な点)といったことから、正式な文書ではなくメモ類のようなものだと思われる。たぶんパソコンかサーバの中に適当な下書きか何か(しかも8年も前の)が残ったままで削除し忘れていたとか、どうせその程度のもの。
  • 放送を萎縮させるような政府による圧力の有無についていうと、ここ何年ものモリカケ問題騒ぎやら何やらを見ても分かるように、放送を含む報道媒体はずっとやりたい放題であって全く萎縮していた様子はなく、わざわざ議論するまでもなく明らか。
  • 放送への圧力が問題とされていたはずだが、追及側の旗色が悪くなってきて、大臣へのレクがあったのかなかったのか(しかも8年前の特定の日に)とかどうでもいい話に議論がそらされている。
  • そもそもの話、仮に小西文書の内容が事実であったとして、何が問題となるのか分からない。報道機関の煽り記事は、一次資料(小西文書)をろくに引かず、政府の圧力により放送が萎縮した実例を示しもせず、大仰な演説をぶってみせているだけなので、読んでもあまり意味がない。

──といったところで、もう終了です。

しかしながら一方で、私は高市氏にも批判の言葉を投げておきたいのです。小西氏ごときの低次元の挑発にホイホイと乗ってしまうようでは、とてもではありませんが宰相の器ではありません。首相の座を視野に入れているのであれば、もう少しわきまえてもらいたいところですね。