確か昨年の今ごろは鎖国だなんだと騒ぎになったあげく、批判を食らった岸田首相が「役人が勝手に決めたことで、私は聞いていないですぅ。日本人の帰国は可ですぅ」だのとすっとぼけていたように記憶していますが、今年もちょっと騒ぎが──

本来ならそんな検査義務付けは意味がないと言いたいところなのですけれども、今回の措置に関しては、あくまでも臨時の対応として、以下の理由からやむを得ないと考えます:

  • 中共のゼロコロナ政策の緩和による急激な感染爆発に伴い、変異株が生まれて短期間に置き換わり広まるおそれがある。
  • 中共が新型コロナウイルスのゲノム解析を禁止したため、変異株の情報が隠蔽され国際的に共有されないおそれがある。
  • とにかく中国の情報が混乱していて現状把握が困難。

もちろん、今後の動向によっては中国からの入国に対する水際規制はすみやかに撤廃してよいと思います。ただ、そこでまた問題になりそうなのが、撤廃すべき状況にもかかわらずいつまでもいつまでも撤廃しないという日本政府あるあるというやつなのですが。

要するに、このたびは臨時にとりあえず急遽規制すべきなのだから規制するのはかまわないのですが、規制を撤廃すべきときになれば撤廃すべきだ、ということです。日本はいつもそういうところがちゃんとできないのですよね。規制をしたらしっぱなしというのは良くないでしょう。