「改憲」と一口に言ってもその案には無数のヴァリエーションがあり得るから、単純に「改憲に賛成か反対か」というアンケートをとることは全く意味がないし、その結果を記事にして報道することにも全く意味がない。にもかかわらず、報道メディアは何十年も前からずっとそればかりやってきているのである。

具体的な改憲案についての賛否を問うのなら話は分かる。例えば、自民党改憲案における現行第9条の改正案について問われれば、私は「反対」と答える。しかし、いきなり新聞社がうちに電話をかけてきて「改憲に賛成ですか、反対ですか?」と訊いてきても、答えようがない。むしろ、すんなり答えられる奴の頭はどうかしている。

そして、いわゆる護憲派の人々は、馬鹿の一つ覚えのようにというか馬鹿の一つ覚えそのもので「憲法を守れ」「9条を守れ」と繰り返し、自分たちの気に入らない人々に「改憲論者」「軍国主義者」「右翼」と幼稚なレッテルを貼るばかりで、これも何十年も前からずっと変わらない。馬鹿の一つ覚えの様を自らさらす人々は、他の人々からは馬鹿としか見られようがないから、世間の多くはいわゆる護憲派に呆れて距離をとるようになる。正確にいうと、憲法9条をいじることには反対の立場の人であっても、いわゆる護憲派にはくみしたくなくなる。なぜなら、いわゆる護憲派は馬鹿であることを自らさらし続けている馬鹿だからである。となれば、その逆側の勢力に有利となるのは必然だ。

とにかく、いわゆる護憲派に対して言いたいことはいくらでもあるのだが、言って聞かせても理解できる人たちではないことは私も分かっているので、無駄な労力を費やすことはやめるけれど、一つだけ言っておく。もし憲法がおかしなふうに変えられる事態となったら、それはメディアといわゆる護憲派のせいである。彼らが憲法をめぐる議論を妨害しまたは怠り続けているためである。