テクスト: 知念実希人『仮面病棟』 東京、実業之日本社、2014年。

〔2016年4月21日(木)読了〕

※注意: 本記事はネタバレを含みます。

先週、書店に行く暇がなく(私のふだんの動線上には書店がないのだ)、コンビニで売っている文庫本を買うということを初めてやってみた。いやはや、紙の本にこだわらずに電子書籍で読むということをそろそろ私も考えたほうがいい頃合いなのか。

コンビニの文庫本には今まで目を留めたことがなかったけれど、官能小説ばかりだということをこのたび初めて知った(その店がたまたまそうだったのかもしれないが)。唯一の例外だったのが本書である。まあ、官能小説でもよかったのだが(笑)、本書を買い求めることにした。

結果的には「超」が付くほどの駄作を十数年ぶりに読まされたわけだけれど、全力でこきおろすのは時間と労力の無駄なので、一点だけ言及しておこう。帯の宣伝文句によれば「怒濤のどんでん返し!! 一気読み注意!」とのことだが、よほどアホな読者でなければ、最初の30ページほどを読んだだけで愛美が怪しいことくらいは分かるはずである。

──あの時、横に並んでいた官能小説を買ったほうがよかったかも。