戦争は丁寧な外交によって避けられるものなのだから武力はいらない、と言い続けてきた人たちが、ウクライナがロシアから一方的に侵略されている様を目の当たりにして、自らの拠り所としてきたヒブソーチューリツヘーワシュギが崩壊してゆくことに耐えられず、「あ、そうだ、ウクライナが悪いことにしよう。ロシアばかり悪者にされているけど、実はウクライナにも問題があるんだ。そうに違いない。だから外交が失敗して戦争になっちゃったんだ」というゆがんだ現実認識に逃避している姿には、全く呆れるばかりです。晴れを予想した気象予報士が窓の外の雨を見て「この雨は間違っている。私の予報が正しい」と言ったというジョークを思い出しました。

さて、そんなことよりもなによりも私が今日驚いたのは、何と、外務省が今日までロシアへの渡航中止勧告を出していなかったということです。

あのぉ、遅すぎます。何が遅すぎるって、脱出のための飛行機がもうあまり飛んでいません。日本航空やアエロフロートの直行便はすでに止まっていますし、EU諸国へ出る便も飛んでいません。残っているのは、中共や韓国で乗り継ぐ便くらいでしょうか。

外務省の官僚は「渡航中止勧告を出す前に飛行機が飛ばなくなる現実のほうが間違っている」とか思っていたりして。