わが埼玉県も本2日より緊急事態宣言の措置区域となりました。1月以来、3度目です。例によって、発出の2、3日前からあらかじめ発表されるという、ちっとも緊急性を感じさせない緊急事態宣言です。

事業所の出入りとかでいろいろうるさくなるから、面倒なのですよねぇ。

ともかく、今までとは違ってデルタ株というかなり厄介なものによる緊急事態なので、今までとは違った意識を持つようにしておきたいと思います。

さて、今一度はっきりさせておきましょう。報道などではあたかも新型コロナウイルス感染拡大は政府のせいだという言いぐさが多く、何となくそういうふうに思ってしまっている人が多いかもしれませんが、もちろんそんなわけはありません。状況と情報を整理して普通に合理的に考えれば分かるはずです。

今般の感染拡大の要因は──

  • デルタ株の感染力の強さ。
  • 3密を避けろ、会食を控えろと、さんざん言われているのにやめない猿ども。
  • 飲み歩いたり遊び回ったりすることを少しも我慢できない猿ども。

──と、まあ、こんなところです。

こういう言い方をするとまた馬鹿が食ってかかってきそうなので、一応釘を刺しておきますが、私は別に感染者を〈猿ども〉と呼んでいるわけではありません。感染を広める行動をとっている奴ら、感染を抑えるための行動をとらない奴らを〈猿ども〉と呼んでいるだけです。

そう、感染拡大は〈猿ども〉のせいであって、政府のせいではありません。ある種の人たちの長年の努力()のたまもので、この国の政府は手足を縛られていて強権が与えられていません。従って、感染を抑える策としては、政府はいろいろと自粛要請をするとか、療養施設等を確保するとか、ワクチン接種を進めるとかいったことしかできません。例えば、現在外国からの入国を原則禁止していますが、これとて実は超法規的措置ギリギリの黒っぽいグレーです(確かテロリスト等の入国を阻止する法律を無理やり拡大解釈して運用していたはず)。

そんなことはない、政府は現行法のもとでやれるのにやろうとしないだけだ、などと言う人も少なくないようですけど、彼らは立憲制や法治主義の基本の基本が分かっていないだけなので、中学校の公民の授業を受け直してくるべきです。〈プーさん〉の一言でいろいろできてしまうどこかの国とは違うのですよ。

そういえば、戦時中の日本でも移動の制限などはできなかったらしいですね。つまり、不要不急の旅行はやめてくれという自粛要請は盛んにやりましたし、同調圧力はなかなかすさまじかったようですが、法令でバシッと禁止することはなかなかできなかったみたいです。戦時中にすらできなかった強権発動が、今の政府にできるわけがないですよね。

というわけで、〈猿ども〉からうつされないよう、気をつけて生活していきましょう。