お嬢のオーディオの具合がよろしくないので、交換することにしました。

一応オーディオとしての機能には問題がなかったのですが、ディスプレイがいかれていたのです。時計は気まぐれに正しい時刻を表示してくれることもあるものの大概はおかしな数列でしたし、AMラジオを聞いているのに「FM」と表示したり、それでも何らかの意味のある文字列を表示してくれるぶんにはまだいいのですが、いきなりヘブライ語みたいな図形の羅列が現れたりする始末です。

考えてみれば、車載という過酷な環境下のオーディオ機器なのですから、10年以上も使っていれば何かしらの不具合が出るのは仕方のないことです。

ちなみに、昔乗っていた車のチューナーが駄目になったことがありまして、その時は車内用に小さなラジオを買いました。いやぁ、あれは大失敗でしたね。何と、車の中にはラジオの電波が入らないのです。

そんな訳で、今回はちゃんとカーオーディオを買って取り付けることにしました。ヘッドユニットの取り付けだけなら自分で何とかできそうな感じだったので、ネットでDIYの情報を集めつつ挑戦してみることに。

ええ、何とかできましたよ。しかし、正直な感想として、こういうのに慣れていない人には自分でやることは勧めませんし、私も次は業者任せにするつもりです。

「カーオーディオのヘッドユニットの取り付けは簡単ですよ。素人でも10分もあればできちゃいます」──とかなんとかネットの情報でよく見かけますよね。あれ、嘘です。3時間かかりました。おかげで買い物に行く予定を一つつぶしました。しかも、簡単だ簡単だとさんざん聞かされていたので軍手もしないでやった結果、爪がボロボロになり、出血した箇所もあります。さらに、写真をよく見てみると分かると思いますが、内装のパネルをはがす際に数か所に傷をつけてしまいました。

カー用品店などなら、ナビやらバックカメラやらがなくて単にオーディオのヘッドユニットの取り付けであれば、7〜8千円で30分もかけずにきれいにやってくれます。車をいじるのが好きでこういう作業が得意ということでもないのなら、自分でやらずに業者に金を払ってやってもらったほうがいいと思います。とにかく「素人でも簡単にできますよ」は真に受けないように。

とはいうものの、これをきっかけにして車の電装についての基礎を勉強できたのは、なかなか楽しかったですね。特にボディーアースというしくみを知った時は、思わず感嘆の唸り声をあげてしまいました。まあ、バッテリーのマイナス極からの線がボディにボルトで留めてあるのを見て、前々から不思議に思っていたので、謎が解けた感じです。