東京都で9日、新型コロナウイルスの感染者が新たに224人確認されたことが関係者への取材で分かった。1日当たりの感染者数としては4月17日の206人を上回り、これまでで最多となった。都内の感染者は累計で7272人になった。

こういうふうにただ恐怖を煽るだけの報道は、いい加減にやめるべきなのですよ。この騒ぎが始まってから何カ月もたっているのに、まだこんなことばかりしているなんて。これだからマスメディアは──。

政府や都からはきちんと説明がなされていますし、報道も媒体によってはチラッと伝えている所もあるようですが、大概の媒体はこんな調子で駄目です。本当に、もう、何で記者という人たちは学習能力がないのでしょうか。

都内の一日の新規感染者が200人超えって、要するにこれ、検査件数が劇的に増えた結果として陽性確認数が増えたというだけですよね。春先と今とでは「感染者数」が同じ水準であっても、全く意味が違います。

春先には「熱があって心配だから検査を受けたい? その程度の奴に検査資源を無駄遣いできるかよ。仮に感染してても、お前ぐらいの症状なら家でおとなしく寝てりゃ治る。さっさと帰れ」と追い返されていたような人であっても、最近は徐々に検査を受けられる傾向になっているため「感染者」に計上されやすくなった、というだけの話ですよ。そして、春先には検査を受けられず、今なら検査を受けられて陽性反応が出るという人でも、発熱程度の症状であれば「ホテルで寝てろ」あるいは「家で寝てろ」と言われるだけというのは同じです。

まあ、〈夜の街〉を重点的にやっていけば、こういう数字の動きにはなりますね。特にこれからは〈夜の街〉の従業員を全員検査するとかしないとか言っていますし。

「東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト」より(9日21時現在)

見ての通りですよ。感染者の確認数が増えているため、入院患者が若干増えてはいるものの急増ではありません。つまり、ここのところ都内で多数出ている(というか新たに計上されやすくなった)感染者は、ほとんどがホテルや自宅で療養しているということになります。

重症者数に至ってはひたすら減少トレンドが続いており、増える気配がありませんね。前から言っていますが、単純に感染者数の増減で一喜一憂するのは意味がなく、重症者・死者の数が問題となります。なぜなら、医療崩壊は重症者の増加によって引き起こされるからです。風邪っぴきが増えたぐらいで医療は崩壊しませんが、隔離病棟で人工呼吸器につながなければならない患者が激増すると医療が崩壊します。

われわれの打つべき対策としては、そう、春以来やってきたことをこれからも粘り強く継続してゆくだけです。