本29日、わが埼玉県の大野知事より、東京への往来自粛の要請が達せられました。

巷には、何が「不要不急の外出」に該当するのかが分からないという人もいるらしいのですよね。自分の頭で判断できないのでしょうか。そこまで行政に決めてもらいたいのですかね。

確かに「不要不急の外出」というのは役所言葉っぽいし、ぱっと分かりにくいかもしれませんけど、〈生活を維持する上で必要な外出〉は「不要不急の外出」ではないはずです。例えば、今夜の料理のための買い物などは「不要不急の外出」に当たりませんから、ふだん通りに買い物に行けばいいのです。大野知事は先日の会見で、適度な運動のため外に出るのもよいと言っていましたし。

土日の外出自粛要請というのを聞いて、金曜日のうちに慌てて買い物をして回った人が結構いたらしいのですが、そんなことをすると金曜日のスーパーが変に混んでしまい、かえって感染拡大の原因になりかねません。あくまでも必要な外出は普通にすればいいのです。

なお、さらに強い、ヨーロッパで行われている都市封鎖(ロックダウン)のような措置が、もし自分の住んでいる所でとられたらどうなるのか、ということでいえば、実際にヨーロッパでどうなっているかを参考にするのが一番です。パリの状況を説明してくれている記事があります:

やはり生活に必要な外出を禁止されるわけではありません。また、個人的には日本はここまでの状況にはならないと思います。

さて、埼玉県が県民に対して東京への往来を自粛してくれと言いだしたのは、もちろん東京都での感染者の新規確認数がここのところ異様に多くなっているためです。しかし、単純に数字だけ見て動揺すべきものではないと思います。

報道されている通り、最近の東京都での新規確認数のうち半分程度は、台東区の中核病院の院内感染に起因するものであることが判明しています。このように状況を把握できていて何とかつぶしていける集団感染は、数字の大きさは軽視できないものの特別大きな脅威でもないでしょう。

問題はもう一つの感染経路です。もう行政も、特定の業種への悪評が立たないようになどと気を遣っている場合ではなくなったらしく、はっきり言ってしまうようになりましたが、いわゆる「密接に接客する高級な夜の店」です。この方面での感染経路を押さえるのは困難ですよ。都心のすべての高級店の従業員と客、そしてその濃厚接触者を追うなんて無理ですから。一ついえるのは、まさしく不要不急のg〔略〕

今後も状況をしっかり注視しつつ、しっかり手洗い励行でいきましょう。