例の感染症医による告発動画の件ですが、事の経緯も関係者らによって明らかにされ、一夜明けたらあっさりとカタがついていたようです。当該動画も削除されていました。

あの動画を見て違和感を覚えた人は多いのではないでしょうか。その違和感の正体をずっと私なりに考えていたのですが、要するに、あの医師の言動からは、人々をウイルスから守りたい、患者たちを助けたいという思いが伝わってこない、ということだと思います。彼にとって感染者はマウスかモルモットなのでは、という気さえしてきます。動画の内容を要約すると、〈ぼくは感染症に関してはこんなにすごい専門家なのに、厚労省の連中がぼくの言うことを聞かないんだ。厚労省のバーカバーカバーカ〉というだけのものにすぎませんから。

ほら、原発事故の時に「ぼくは原発に詳しいんだ」とほざいて現場を無駄に混乱させていた人がいましたよね。あれみたいなものですよ。

ちなみに、あの医師が求めるところの理想的な措置を、あのクルーズ船内で実践するのはほぼ不可能だっただろうということくらい、素人の私にも察しはつきます。いくら感染症についての専門家とはいえ、現場に関して言うことがめちゃくちゃすぎます。そして、あまりにも過激で煽情的な動画を日本と世界に向けてわざわざ2カ国語で公開してしまうとか、自分のしでかしたことについての理解がなさすぎます。

さて、何やかんやありますが、私たち一般人ができるCOVID-19予防策は変わりません。そう、丁寧な手洗いをまめにするということです。

このたびの告発みたいな騒ぎもあって「厚労省や保健所の言うことなんか信用できるものか!」とほざく、自分では意識が高くて賢いと思っているただの馬鹿がたくさん湧いてきているようですから、そんな人たちでもありがたがって視聴するよう、今回はアメリカのCDCによる指導動画を紹介しておきますね。