3人に1人が年賀状を出さない時代になりました。私もその中に含まれます。

18歳から29歳に限定すれば、年賀状を出さない人が57%に上ります。若い世代では10人中4人ぐらいしか年賀状を出していないということです。

年賀状の配達では誤配がよく起きるのに「あいつは年賀状をよこさなかった」と陰口を言われたり、何らかの事情で数日の遅配が発生すれば「あいつは元旦に届くように年賀状を出さない。受け取った年賀状への返事しか出さない。ふざけやがって」などと根に持たれたりするリスクに怯えるのは嫌ですし、また、私が実際に聞いた実話では、喪中の人に年賀状を出したらすさまじく怨まれたということがあったりするようですし、ほかにもここで大っぴらに書きにくいあれやこれやも聞いておりまして、年賀状というのはもはや人間関係を破壊するツールであるように思えてなりません。

年賀状でしかつながっていない古い友人もいて、なんて思う人もいるかもしれませんが、年賀状でしかつながっていないのは友人といえないでしょう。だいたい今の時代、FacebookやLINEもあるわけでしてね。

えっと、現在の形の年賀状に対して否定的なことを言うのはかなり簡単ですよ。

例えば、まず、あれは大して歴史のある慣習ではありません。少なくとも郵便制度が生まれる前にはありませんでした。

また、年が明けて元旦の空気の中で、縁ある人々に挨拶を書くのならまだ分かりますが、旧年中に新年の祝い状を用意しておいて元旦に届くようにするということの意味が分かりません。キリスト教圏にはクリスマス・カードというのがありますけど、あれはクリスマス当日に一斉に配達されるようなものではなく、前もって12月上旬から中旬ぐらいに(遅くとも23日までに)相手へ届くように出すものであって、文言も「クリスマスおめでとう」ではなく「あなたに素敵なクリスマスと新年がありますように」といったものです。

そしてなにより──昨今の日本郵政を見ていて、ちょっと懲らしめてやりたいと思いませんか?